被災地としての盛岡2011/03/19 12:58

私の住む盛岡市は岩手県でも内陸で、津波の被害はありません。
古い建物には損壊も見られますが(仕事先は入口屋根が崩落、天井が落ち、柱にヒビが…)、電気も水道も復旧し、どうにか暮らせています。

ご報告が遅れましたが、モスラもルギアも元気です。
ケージを頑丈なスチールラックの下段に置いていたことが幸いし、家中の物がぶちまかれた中、鳥たちのケージは倒れることもなく、無事でした。

オールバード誌には書きましたが、オカメインコのカックは昨年夏、天に召されました。一番恐がりだったカックが、今回の地震に遭わずにすんだことは良かったな、なんて思っています。
カックのケージはルギアの上にあったので、もしかしたら倒れたり、揺れが激しくて恐い思いをしていたかも。
もしかして、カックが2羽を守ってくれたのかも知れません。

問題は、ガソリンと灯油が無いこと。
震災直後からガソリンスタンドや灯油販売所は閉ざされ、購入のしようがありません。
輸送路が断たれているので仕方のないことですが、首都圏と違って、こちらの地域ではマイカーが生活の大部分を占めています。
さらに、毎年梅雨時までは灯油を使うヒーターが活躍する、寒さの厳しいところです。ちょっと前までは、クーラーがいらなかったくらい、夏でも涼しい…そんな場所でした。
ガソリンと灯油は北国生活の必需品。ガソリンは車を降り、歩いたり自転車でどうにかなります。でも、灯油は本当に死活問題!
幸い電気は制限されていないので、我が家の場合、ホットカーペットに毛布とコートで暖を取っています。
関東地方や南東北の皆さんが計画停電で大変なときに、本当に申し訳ない気持ちではありますが、電気使わせてもらってます。
まだ最低気温が氷点下。給水車のホースも凍りついたというニュースもありました。被災地である沿岸地域は、岩手県の中でも一番温暖な場所だというのに……。
私の仕事先も、燃料確保のためにヒーターはオフです。みんな防寒着に身を包んでパソコンを操作しています。ホットコーヒーがあっという間にアイスコーヒー、悲しいです。
でも被災地で避難生活をしている皆さんは、もっとずっと辛い思いをしているのだと考えれば、自宅があってこうやって暮らしているって、それだけでどんなに幸せなことでしょう。
一人でも多くの方が、安全な暮らしに戻れますように。

夫の会社では、エアコンに切り替えたのだということを聞き、そういえば我が家にもエアコンなるものがあったということを思い出しました。
まだ猛暑や温暖化が深刻になる前に、超汗っかきの夫と次男のために設置したエアコン。
当時はまだ珍しく、電力会社にアンペア変更を頼んだら「この団地では2軒目です」と言われたのを思い出します。
外気を取り入れて暖房するエアコン、北国には不向きな暖房器具なため、夏しか出番はありません。
恐る恐るスイッチを入れてみると、ゴォオーーンと動きだしました(当然なんだけど)。
そしてほのかに、やわらかい空気が流れて来ます。あ、あったかい!!
石油ファンヒーターよりも非力ではあるけれど、ほんわかと幸せな温度が伝わってきます。
我が家のエアコンがどれだけ電気を使用するのか、調べてみようとは思いますが、とりあえず使わせていただいてます。
本当にほんとうに、電気を使うのは気が引けるのですが……。
こうやって暮らせるのも、全国の皆さんのおかげだと思っています。