どうぞ安らかに⋯2007/01/10 19:16

仕事先、同じフロアにいた社員の方が突然入院したと知ったのは去年の12月のことでした。
以前からそろそろ入院する予定だったのが緊急入院。
いつも笑顔で、仕事に慣れない頃は何かと声をかけてくれた、やさしい人でした。

毎週、彼から企画書をもらうのですが、入院前の数回、締切を過ぎてもなかなか出来上がらない⋯ということがありました。
もしかして、体調がその理由だったのでしょうか。
今も思い出す最後の会話⋯
「次はもう少し早くお願いしますね」
彼の苦笑いな表情を思い出します。
その後、週明けに入院を知り、他の人とも「そういえば、無理ばかり言っちゃったね」なんて話してちょっと後悔していたものです。

社員、パート、アルバイト含め、かなり大所帯な職場です。
同じフロアにも、数人病気で長期休暇中という人がいます。
同じように考えていたのに⋯きっと、誰もが。
容態が急変し、亡くなったという知らせが社内メールにもまだ残っています。

昨日、会社の前でみんなが並び、彼をお見送りしました。
奥様は職場結婚だそうで、知った顔もかなりあったことでしょう。
遺影を抱いて車から降り「お世話になりました」と涙しながら挨拶されました。
元気な姿しか見ていなかったので、ずっとピンとこなかったのが、遺影を見て、ああ、本当に亡くなってしまったのだと実感しました。
みんな泣いていました。
彼を乗せた車が見えなくなるまで、手を合わせて⋯⋯。

命って、なんて儚いものなのでしょう。
当然のように毎日が過ぎ、あっと言う間に1年経ったような気がしていただけに、このお別れには考えさせられるものがありました。

彼はまだ40代だったそうです。
普通に、ともすればいい加減に生きているこの毎日を、大切にしなくてはと思いました。

合掌。